エルメス・シャネル・ヴィトン、査定で見るところが違う理由
公開 2026-09-19
# エルメス・シャネル・ヴィトン、査定で見るところが違う理由
エルメス、シャネル、ルイ・ヴィトンは、いずれも買取のご相談で名前が挙がることの多いブランドです。ただ、この3ブランドを同じ「ハイブランドのバッグ」として一律に語ると、実態とはずれた話になります。当社の実績を数えると、3ブランドは持ち込まれる中心ジャンルからして違っており、査定で重点的に見る部位も自然と変わってきます。この記事では、その違いを実績データとあわせて説明します。
3ブランドとも、実は「バッグが中心」ではない
当社では査定士の担当ジャンルを決める際、直近24か月の実績で各ブランドの買取件数が最も多いジャンルを確認しています。この社内データによると、3ブランドの内訳は次のようになっています。
| ブランド | 実績が最も多いジャンル | 件数(直近24か月) | |---|---|---:| | ルイ・ヴィトン | バッグ | 6,434件 | | シャネル | 財布と小物 | 1,202件 | | エルメス | 財布と小物 | 983件 |
ルイ・ヴィトンだけがバッグ中心で、シャネルとエルメスは財布と小物が中心です。3ブランドをまとめて「バッグのブランド」と語ると、シャネルとエルメスの実態とは合わなくなります。
持ち込まれる頻度そのものにも差がある
ジャンルの内訳だけでなく、持ち込まれる件数そのものにも差があります。全カテゴリを合わせた実績件数は、ルイ・ヴィトンが12,096件、シャネルが3,653件、エルメスが1,934件でした(2024年9月8日〜2026年9月7日の実績。地金を除く4カテゴリ合計)。ルイ・ヴィトンは3ブランドの中で最も多く持ち込まれており、シャネルの3倍以上、エルメスの6倍以上の件数です。
この差は、査定の現場での「見慣れ方」にも関係します。件数の多いブランドほど、年代やライン展開によるバリエーションを見る機会が多くなります。
素材と金具の違いが、見るポイントの違いになる
ジャンルと件数の違いは、そのまま査定で確認する部位の違いにつながります。
ルイ・ヴィトンはモノグラム・キャンバスやダミエなどコーティング素材のバッグが多く、角のスレやヌメ革部分の変色、持ち手の状態が主な確認箇所になります。製造時期を示す刻印(デイトコード)の位置や読み方は、ヴィトンのバッグ、製造番号で買取額は変わる?で詳しく説明しています。
シャネルは財布と小物が中心で、キルティング部分のステッチのほつれ、ターンロックなど金具の状態、内側のカード入れやポケットの使用感を見ます。金具はブランドごとに仕様が異なるため、摩耗の出方も一様ではありません。
エルメスも財布と小物が中心ですが、レザーの種類(トゴ、エプソンなど)によって傷の見え方や手入れの状態の判断が変わります。刻印の位置や仕様もライン・年代によって異なります。
「同じバッグ」で比べても意味がないことがある
こうした違いがあるため、異なるブランドの一点を「同じバッグ」として単純に比較するのは実情に合いません。同じブランド・同じモデルの中で、状態や付属品を比べるほうが、査定額の見当をつける上では意味があります。
お手元の一点がどのブランド・モデルに当たるか分からない場合も、写真をLINEでお送りいただければおおよその方向をお伝えできますし、お近くの店舗へお持ちいただければその場で確認いたします。各ブランドの買取ページはエルメスの買取、シャネルの買取、ルイ・ヴィトンの買取からご覧いただけます。
この記事の数字について
- 「実績が最も多いジャンル」と件数は、
src/lib/brand-appraiser.tsに記録されている、直近24か月・4商材(時計・バッグ・財布と小物・ブランドジュエリー)・10件以上を対象にした社内データによるものです。 - 全カテゴリ合計の実績件数(ルイ・ヴィトン12,096件/シャネル3,653件/エルメス1,934件)は、2024年9月8日〜2026年9月7日に当社が実際にお買取りした37,346件のうち、ブランド別の件数です。集計日は2026年9月9日。
- 市場の相場ではなく、当社の買取実績です。今後の見通しは含みません。
- 実際の査定額は、品物の状態・付属品・そのときの相場によって変わります。この記事の数字はご自身の1点の金額をお約束するものではありません。
この記事の監修

三浦査定士総合査定士
査定歴20年以上 / AACD協会基準判定士
ジュエリー・ブランド品をはじめ幅広いジャンルの査定・買取・仕入れに従事。真贋判定の知識と経験を活かし、社内では査定士の教育も担当。オークション仕入れの経験も豊富で、市場価格・流通状況を踏まえた査定を得意としています。
この記事について
同じ「ハイブランドのバッグ」という括りでも、素材や金具の作りが違えば見るところは変わります。長年 査定に携わってきた実感としても、ブランドごとに一律の基準で判断できるものではないと感じています。