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金・貴金属の買取価格は何で決まるのか|品位と重さ、そして相場

公開 2026-09-19

金のネックレスや指輪を売ろうと思ったとき、まず気になるのは「いくらになるのか」だと思います。ブランド品や時計であれば、どこのブランドか、人気のモデルか、状態はどうか——といった要素で値段が大きく動きます。金・貴金属はそこが違います。見ているのは、ほぼ3つだけです。

見ているのは品位・重さ・相場の3つ

査定の手順を先に書いてしまうと、こうなります。

  1. 品位を確かめる(K18なのか、K24なのか、プラチナなのか)
  2. 重さを量る(0.1g単位、ものによってはさらに細かく)
  3. その日の相場を当てる(金とプラチナでは相場そのものが別です)

デザインが古いか新しいか、流行しているかどうかは、地金としての評価には入りません。ここは他のジャンルと大きく違うところで、「30年前のネックレスだから値段はつかないだろう」と思っていたお客様が、量ってみて驚かれることがよくあります。金は溶かしても金のままなので、古さで減る性質のものではないのです。

逆に言うと、同じ品位・同じ重さであれば、どんな形をしていても評価は同じになります。切れたチェーンも、片方だけのピアスも、留め具が壊れた指輪も、地金としては変わりません。

当社の記録は「K18 3g」の形で残っている

この話が抽象論でないことを示すために、当社の実際の買取記録をお見せします。2024年9月18日から2026年9月18日までの2年間で、当社が買い取った地金は 292,250件でした。全国 78店舗での記録です。

その一件ずつが、どういう形で残っているか。実物の記載はこうなっています。

  • K18 0.3g
  • Pt900 8g
  • K18 20.2g
  • 金 インゴット 100g

品位と重さ。基本的にはそれだけです。 商品名も、ブランド名も、デザインの説明も入りません。これは記録の手抜きではなく、地金の査定に必要な情報が本当にこれだけだから、こういう形になっています。

品位が読み取れた 229,273件(全体の78.5%)を品位ごとに数えると、内訳はこうなりました。

  • K18 … 155,107件
  • Pt900 … 26,008件
  • Pt850 … 13,697件
  • K10 … 10,358件
  • K14 … 9,933件
  • K24 … 8,864件
  • Pt950 … 2,192件
  • K22 … 1,935件
  • K20 … 895件
  • K12 … 179件

K18が圧倒的に多いことが分かります。日本で流通しているジュエリーの多くがK18であることの反映で、実際に店頭へお持ちいただくものも、その多くがK18のネックレスや指輪です。品位ごとの違いについてはK24・K22・K18・K14・K10の違いで詳しく説明しています。

品位は「24分のいくつ」で表す

K18の「18」は、24分の18という意味です。金の純度を24分率で表すのが慣習で、当社では品位ごとの純度を次のように扱っています。

  • K24(純金)99.9%
  • K22 91.7%
  • K18 75.0%
  • K14 58.5%
  • K10 41.7%

K18が75%ということは、残りの25%は銀や銅などの金属です。これは混ぜ物をして品質を落としているのではなく、純金は柔らかすぎて日常的に身に着けるジュエリーには向かないため、強度を出すために意図的に配合されています。

プラチナも同じ考え方で、Pt900なら90%、Pt850なら85%、Pt950なら95%がプラチナです。金とプラチナは相場がまったく別に動くので、同じ重さでも評価は変わります。品位ごとの本日の相場は金・貴金属の買取相場一覧でご覧いただけます。

刻印が読めない、複数の金属が混ざっている場合

記録のうち品位が読み取れなかった 62,977件には、こういうものが含まれています。

  • 複合(一点の中に複数の金属が使われているもの)… 16,342件。K18/Pt850 のように記録されています
  • (SV925など)… 23,023件
  • インゴット(延べ棒)… 3,174件

コンビのリングのように、金とプラチナが組み合わさった一点は珍しくありません。この場合は、それぞれの部分を分けて評価します。当社の記録に K18/Pt850 50.1g という形が残っているのは、そういう一点を実際にお預かりしているということです。

刻印がすり減って読めない場合や、そもそも刻印が見当たらない場合もあります。その場合は試金石や専用の機器で確かめます。刻印が無いからといって、値段がつかないということはありません。 判断がつかないまま評価することはしませんので、確かめる工程が一つ増えるだけとお考えください。

重さは思っているより幅がある

「小さいものだから持っていっても仕方ない」と思われる方が多いのですが、実際の記録を見ると、そうでもありません。K18の155,107件について重さの分布を取ると、中央値は 2.9g。指輪一つ、細いネックレス一本くらいの重さです。

そして、1g未満のものが全体の16.2%(37,070件)ありました。最小の記録は 0.01g です。一方で最大は634.5gで、この幅の広さが金の買取の実態をよく表しています。小さいものについては0.01gでも買い取れますで詳しく触れています。

相場は毎日動く

3つめの要素が相場です。金の価格は日々動いていて、当社では毎朝更新しています。金とプラチナでは相場そのものが別に動くため、同じ重さでも評価は変わります。どのくらい動くものなのかは金相場は10年で何倍になったかで長期の推移をご覧いただくと分かりやすいと思います。

査定の際は、お持ちいただいたその日の相場を当てます。相場が動いている時期は、一週間違うだけで結果が変わることもあります。急いで売る必要がないのであれば、相場ページをときどきご覧になって、ご自身のタイミングで決めていただくのが良いと思います。

お持ちいただく前に

準備としては、特別なことは必要ありません。磨いたり洗ったりしていただく必要もありません(かえって傷をつけてしまうことがあります)。刻印を探そうとして無理に力を加えるのも避けてください。

まとめて出していただくと、一点ずつ量る手間は変わりませんが、その場で合計が出るので分かりやすいと思います。壊れたもの、片方だけのもの、古いものも、そのままお持ちください。

お近くの店舗で量りながらご説明します。金・貴金属の買取ページもあわせてご覧ください。

この記事の数字について

  • 買取記録の集計は、当社の買取データのうち区分が「地金」のもので、買取日が2024年9月18日から2026年9月18日までの292,250件を対象にしています。当社のこの記録は直近2年分を保持する形になっており、それ以前の分はこの集計に含まれていません。
  • 品位と重さの内訳は、記録された品名(K18 3g の形)から読み取れた229,273件(78.5%)についての集計です。読み取れなかった62,977件には、複合・銀・インゴットなどが含まれます。
  • 品位ごとの純度は、当社が相場ページで用いている定義の値です。
  • この記事には買取価格そのものは記載していません。 金額は品位・重さ・その日の相場によって決まるため、相場ページの当日の値をご覧ください。
  • 集計した日: 2026年9月18日。

この記事の監修

査定士 三浦査定士

三浦査定士総合査定士

査定歴20年以上 / AACD協会基準判定士

ジュエリー・ブランド品をはじめ幅広いジャンルの査定・買取・仕入れに従事。真贋判定の知識と経験を活かし、社内では査定士の教育も担当。オークション仕入れの経験も豊富で、市場価格・流通状況を踏まえた査定を得意としています。

この記事について

金の査定は、他のジャンルと違って感覚の入る余地がほとんどありません。品位を確かめて、重さを量って、その日の相場を当てる。お客様にとっては物足りなく感じるかもしれませんが、誰が査定しても同じ答えになることが、この分野では一番の安心材料だと考えています。